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ウベルリがゲーム日記やらSSやらのために解説したブログ
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今回は「ガーディアンズ・レポート」の続き更新~♪
実に1ヶ月ぶりの更新か・・・
最近だらだらしすぎてました。

前回はこちら

-------------これまでのあらすじ----------------------
ルカイム・ネーヴにスポーツウェアセクハラされた翠泉、
しかし彼からの用事はセクハラだけではなかった。
近頃ニューデイズで教団幹部を狙った自爆テロが多発。その護衛チームに編入させるというものだった。
----------------あらすじ終了---------------------------

ガーディアンズ・レポート第8話
星霊の導き
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惑星ニューデイズ
オウトク・シティ
グラール教団・某施設

ルカイム・ネーヴからの急な召集から二日後・・・
ソード達を初めとする数十名のガーディアン達は、グラール教団の施設にて、今回の依頼への経緯を聞かされていた。

「えー、であるからして、今回のテロは、金属や爆発物を探知するセンサーを幾つも越えた先の施設でも発生しており、えー、そのため、今回不本意ながら、ガーディアンズに救援を依頼したわけでありまして・・・」

(不本意なら頼まなきゃいいのによ)
(シッ、聞こえるぞ、ソード)

「教団のお偉いさん」の話は、既に全員に通達されており、ソード、コウセイのようにぼやく人こそ他にいなかったが、大体は面倒くさそうな顔をしていた。

そんなソードに近づく、小さな人影がひとつ

ボスッ

「げふぅ」
「オラ、無駄話してんじゃねーぞ、ソード。向こうが機嫌悪くしたら余計めんどくさいだろうが」

今回のチームリーダーの一人、トニオ・リマは、ソードに軽くボディブローを食らわせ、こちらも小声で言い聞かせる。
トニオは小ビーストであるため、ソードより遥かに小柄だが、拳の威力は本物で、ソードは身体をくの字に折る。

幸い、今のトニオの動きは、もう一人のチームリーダー、レオジーニョ・S・B、通称レオの巨体に隠れて見えなかったようだ。

「・・・これら一連のテロ事件は、教団のタカ派であることは調べがついておる。
 しかし奴らの潜伏先はまだ掴めておらぬ・・・護衛を頼んだぞ」

「要するに教団内の内ゲバだろ?
 そんなの自分らだけで解決しろっての。これだから宗教関係者ってのは・・・」

ドゴッ!

ソードがぼやいた瞬間、今度はトニオが飛び上がり、げんこつを喰らわせて床に沈める。
今度は隠し切れず、「教団のお偉いさん」は気分を害したようで、顔を赤くしてプルプル震えている。

「と、とにかく!
 護衛して頂きたい者達は既にこの施設におる!後は頼むぞ!」

「教団のお偉いさん」は湯気を吹き出すほど顔を真っ赤にして、警衛師を引き連れて下がっていってしまった。

トニオは肩を落とし、ため息をついて、げんこつで倒れたソードの背中を踏みつける。

「余計なことごちゃごちゃ言うんじゃねーよ!
 依頼された仕事ぐらいキチっとこなせよテメーはよ!」
「そりゃ、普通の仕事ならよ・・・苦手なんだよ、主義主張に凝り固まった宗教関係者って」

踏まれたまま更にぼやくソードの元に、「お偉いさん」を見届けたレオが歩み寄ってくる。

「ハッハッハ、まぁ、多少付き合いにくいのは否定しないがな。
 トニオの言うとおり、これも任務だ。しっかりやれよ」

そう言ってレオはソードを遠目から見ていたコウセイ、翠泉に目配せする。
「お前達は3人一組で護衛に当たってくれ」

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「フン、ガーディアンズなんぞに護衛されるのは好かんが・・・
 ルツ様からの令とあらば仕方が無いわい。ちゃんと私を守るのだぞ」

ソード等3人のチームが護衛する教団幹部「マーヒン・ダバラ」は、常人の2倍を誇る横幅の肉体を揺らし、尊大に言った。
どうやら、ルツが長を務める派閥の幹部達を護衛することが目的だったらしい。

「お任せください。ただ、その横幅をもう少し絞ってくれた・・・ゲフゥ!」
「私達ガーディアンズが全力で護衛させていただきます。どうぞご安心ください!」

翠泉が顔も向けずにソードの横っ面に拳を喰らわせ、強引にその口を止める。

「今『横幅』と聞こえたような・・・?」
「気のせいですわ。警衛師の方達と含めて、護衛は全部で5名、ということでよろしいですね」
「うむ、警衛師は私の前後、オヌシ等ガーディアンズは更にその周りだ。
 18時からオウトク山の施設で今後の教団を左右する『重要な』政策会議があるのでな。しっかり頼むぞ」

マーヒンは『重要な』を特に強調していた。そして翠泉の返事も待たず、教団用リムジンを停めてある中庭へと歩き始める。

翠泉に顔を殴られたソードは、その尊大な立ち振る舞いにしかめ面をしながら、護衛に付くために歩き出す。殴られた鼻を押さえながら。

「まったく偉そうに・・・イテテ、鼻が曲がったかも知れん」
「お前は一言多いんだ。翠泉がパートナーである限り、ずっとこうなるな。鉄仮面でも着けたらどうだ」
「くっそ・・・とっとと寿退社でもしてしまえ」
「何か言った?」
「なんでもありません・・・」

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リムジン内

教団幹部用リムジンの、移動用とは思えぬ豪奢な内装の車内で沈黙が広がる。
護衛という名目で、とりあえず教団幹部用リムジンに乗せてもらったソード達だが、
仮面を着けて表情の読めない警衛師と、逃げ場の無い車内という環境に、テロへの不安を隠しきれず、無言で窓から外を見回すマーヒン。

「少し話でも~」という雰囲気では無かった。

(く、空気が重い・・・)
(そりゃ、自爆テロに狙われてるとなれば・・・移動中は特に)
(堪えなさい、30分の辛抱よ・・・私、ちょっとチャレンジしてみるわ)

静かな車内で、喋るに喋れない3人は、着信、発信音を消したシンプルメールで意思疎通を行っていた。

「ところで、マーヒンさん。
 先ほどオウトク・シティでは、本日教団の動きを左右する重要な会議があると仰ってましたが、どのような政策なのでしょう?差し支えない範囲でよろしいのですが・・・」

恐る恐る聞いてみた翠泉に対し、マーヒンはゆっくり顔を向け、「ニヤリ」と笑みを浮かべた。

「うむ、よかろう、教えてしんぜよう。といっても概略だがな。
 巫女様の警備状況の改善だ。
 先日、ガーディアンズのイーサン・ウェーバーとかいう輩に巫女様が誘拐未遂にあった事を受けての対策会議じゃ。何せ巫女様はグラールの至宝であるからのぅ」

翠泉は心の底から「聞くんじゃなかった」、と後悔した。

イーサン・ウェーバーによる幻視の巫女誘拐未遂・・・他のガーディアンズにとっては触れられたく無かった話題である。
この事件により、「英雄」イーサン・ウェーバーは「指名手配の凶悪犯」になり、グラール教信者の、ガーディアンズに対する信用はガタ落ちで、事件直後にはニューデイズ支部に、抗議の団体が連日押しかける事態となった。


そしてイーサン・ウェーバーは、現在も行方を眩ませている・・・


「マーヒン様、そろそろ到着なさいます」
「おぉ、そうか。ではガーディアンズ諸君、到着次第、警護を頼むぞ。このワシをな」

そう言ってマーヒンは「ウワッハッハッハ」と笑う。

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オウトク山・教団施設上層部

教団施設に到着し、何重にも渡る警衛師による持ち物チェック、危険物探知ゲート等を越えて、ソード達はようやく、『会議』が行われる教団施設上層部に到着した。

「全く・・・護衛で来たって言ってんのに全部のゲートで持ち物チェックさせるかよ普通」
「それほど警戒してる、ということだろう。
 ここまでのゲートを越えた先でも、自爆テロは起こっている」

ぼやくソードをたしなめ、コウセイはマーヒンの後方に移動する。

この施設は、教団の重要施設だという。
そのため、通路が無数に分岐し、さながら迷路である。防衛には向いているのかも知れないが、隠れる場所が多いということは、敵が何処に潜んでいるかも分からないということだ・・・

「そ、そこの影に潜んでたりしないだろうな?
 どうしてこんなに見えにくい構造になっとるんだ!」

左右、後方と3人の警衛師に囲まれながら、マーヒンはおどおどした声で、周囲の通路の影を指差す。
この施設を作ったのはグラール教団なのだから、その構造についてとやかく文句を言っても仕方のないことなのではあるが。

周囲を警戒しつつ、進行方向を見直した時、廊下の先から、一人の警衛師が向かってくるのが見えた。

マーヒンの右に立つ警衛師が、杖を構えて警戒しながら、彼の前に立つ。

「待て、ここで何をしている。お前、何処の担当だ?」

警衛師の呼びかけにも答えず、止まることなくこちらに近づいてくる。
ソード達も警戒のため、ナノトランサーから銃を取り出し、丸腰で歩み寄る警衛師へと向ける。


「マーヒン・ダバラ。そのお命、貰い受ける!」


マーヒンの前に立った警衛師の目の前で、男はそう言い捨て、マーヒン目掛けて突撃してくる。

だが、マーヒンにぶつかるより前に、マーヒンの正面に立った警衛師にぶつかり、二人は絡み合って倒れ込んだ。
そして、マーヒンの目の前で、「それ」は起こった。

「星霊よ・・・導きをッ!」

襲い掛かった男がそう叫んだ瞬間

男の手に火が灯り、その火が一瞬で腕を駆け上り、胴に達した途端、更に燃え広がり、瞬く間に胴を包み込んだ。

「な、なんだ、どうなっておる!?」
「マーヒン様、下がってください!」

突然の事態に、狼狽していたマーヒンを、後ろに立つ警衛師がマーヒンの巨体を引き、後ろに下がらせる。
左に立つ警衛師が前に立ち、マーヒンを守ろうとする。

僅かの間、呆気に取られていたソード達も、突如として燃え上がった男に向けて銃を撃つ。

「くそ、止まれ!」
「ダメだ、まだ火が広がってる!止めらない・・・!」
「ただの火じゃないわ、これっ!」

氷の属性を持つフォトン弾を立て続けに放つ三人だが、一向に火は弱まる気配を見せない。
そして、胴までを包み込んだ火が残った足、頭を包み込んだ時

火達磨になった男の身体が、爆発した!

「ギャアァァァァァァァァ!!」
「ウオォォォォォォ!」「キャーッ!!」
「ヒ、ヒィィィィィィ!?」

爆ぜた男の肉体から、激しい熱波と弾丸のような勢いで人間のパーツが撃ち出されてくる。
マーヒンの前に立って、彼を守っていた警衛師は、弾け飛んできた無数の弾丸をその身に受けることとなった。

放射状に撃ちだされた『弾丸』は、ソードと翠泉も捉え、二人は大きく吹き飛ばされていた。

「は、はぁ・・・はぁ・・・い、一体どうなったのじゃ?」

警衛師が盾になったお陰で、辛うじて無傷だったマーヒンは、別の警衛師に支えられながら、爆発の起こった場所を見ていた。

爆発した男は、まず助かっていないだろうが・・・黒くすすけた頭部を除き、その肉体の殆どが無くなってしまっていた。
爆ぜた男に組み付かれていた警衛師は、炎上に巻き込まれたことと、爆発の中心地にいたため、胴の殆どを抉り取られていた。
マーヒンを守るため、前に立った警衛師も、爆発に近すぎたため、『弾丸』の悉くを浴び、既に事切れていた。

「クッ・・・ソード、翠泉、無事か?」
「ウゥ、ソードを、盾に、し損ねた、わね・・・」
「んなこと、言ってる、場合じゃ、ない、だろ・・・マーヒンさん、無事、か?」

どうにか立ち上がったソードがレスタを使い、二人の回復を行いつつ、マーヒンの安否を確認する。

「あ、あぁ・・・一体、何を使ったのだ・・・
 爆発物なんてもの、この施設には到底持ち込めない筈だぞ・・・」
「マーヒン様、落ち着いてください。さ、立てますか?」

-爆発物-

そう、ただでさえ厳重なこの施設、更に最奥に程近いこんな場所に、そう易々と爆発物など持って入れるわけが無い。
それに、手から火が点き、全身に燃え広がる爆発物など、到底あるとは思えない。

だとすれば・・・

「む、お前の手袋・・・警衛師の手袋にそんな模様が着いておったのか?」

マーヒンは、自分を助け起こした警衛師の手袋に浮き出る、見慣れぬ模様を見た。

「確か警衛師の服には胴部分にしかフォトンのラインは無かったはずだが・・・」


「えぇ、これは新しいタイプなのです。我等の理想へと近づくための

「ど、どういうことじゃ・・・?」
「こういうことです」

ガシィッ!

マーヒンを起こした警衛師が、彼の後ろに回り、羽交い絞めにする。

「な、貴様!何をする!」
「先ほどのでうまく始末できれば良かったのですが。
 あなたには消えていただきます」

この警衛師も過激派・・・

そうと分かった瞬間、コウセイはツインハンドガンを構え、警衛師の男へ照準を向ける。
ソードと翠泉は先ほどの爆発で銃を手放しており、ソードがレスタのため取り出したウォンドを構えるに留まっていた。

「マーヒンさんを放せ。でないと、その仮面ごと頭を撃ち抜くぞ!」
「死を恐れてなどいない。私の死によって、我等の党首の野望へ一歩近づくのであれば
 星霊よ・・・」

ドンッ!

聞く耳持たぬと判断し、コウセイは最後まで言わせることなく銃を撃ち、狂信者の額を撃ち抜く。




だが、既に遅かった。頭を撃たれた警衛師の両手から、炎が立ち上る。

「ヒ、ヒィィィ!!」
「コウセイ!両腕とも切り落とせ!」

ソードがウォンドを手放してマーヒン目掛けて走り出す。
意図を理解したコウセイは、ハンドガンを投げ捨て、背中のナノトランサーから両手持ちの長剣「ハンゾウ」を取り出す。

「おおおおおおおおおおっ!」

剣を抜いたコウセイは、ソードより先にマーヒンの元へ詰め寄り、横薙ぎの斬撃を放つ。
振り抜いた剣は、マーヒンを羽交い絞めにしていた警衛師の両手首を切り落とす。
拘束をなくしたマーヒンが、前のめりになりながら警衛師から離れ、マーヒンを引き寄せようと手をさし伸ばした瞬間

ドシュドシュドシュッ!

「・・・!!」

マーヒンのぶよぶよした横広の身体から、巨大な氷柱が何本も突き出していた。

既に事切れた警衛師の、炎を上げる両腕を切り落とした瞬間、今度は胴体から氷柱が飛び出してきたのだ。

「ぐ・・・げほぉ・・・」
「な、なんてことだ・・・確かに腕は燃え広がる前に切り落とせたはずなのに!」
「まさか・・・さっきの自爆が止められた場合の、保険、ってこと、なのか・・・?」

そしてマーヒンの身体を貫いていた氷柱が、時間と共に消え去り、マーヒン、過激派の警衛師二人の肉体が倒れる。



その場に立っているのは、ソード、翠泉、コウセイの三人だけとなってしまっていた。


-----------------------------------------------------------------------------

惑星モトゥブ・渓谷地帯

「ブェックション!!」
「あら、風邪?この辺りは寒いもんね。アビューズっててっきり風邪引かないものだと思ってたわ」
「む、風邪だと?それはいかん。身体を温めなくては。さぁ、服を脱ぐんだ」

ここは惑星モトゥブの鉱山跡にある渓谷地帯・・・
先日麻薬組織の手入れが行われた坑道跡に程近い場所の切り立った崖の上。

「今脱いだら悪化だろうが!
 にしても・・・なんで俺達三人だけでこのだだっ広いモトゥブの調査なんだよ!」
「最近ニューデイズで自爆テロが流行ってるらしいから、それに人手を割いてるんじゃないかしら?」
「風邪を引いた時にはネギを尻に刺せば治るという。さっそくシティに買いに行くとしよう」
「それはもういいわよ、肉。ていうかそればっかりじゃない、死ねばいいのに・・・」
「何を言う、コレは仲間を気遣う俺の愛情表現だというのに」
「なるほどな、自爆テロで皆忙しいわけだ・・・」

崖の上で、超望遠ゴーグルで周囲を見渡すアビューズ、しゃち、肉の三人。

「だからってよ、こないだの組織のボスを撃ったキャスト(推定)一人をこのモトゥブで探せってのは無理があるだろぅ!しかも三人で!」
「それは私も肉も思ってるわよ。でもボスを逃がしたのはアビューズなんだから、しょうがないじゃない」
「フム、この辺りは野生のネギは無いな・・・野生の大根を発見。アビューズ、尻を出せ」
「入るかッ!」

三人は、先日の麻薬組織のボスを取り逃がした責任を取らされ、半ば罰ゲーム的に、ボスを撃ち殺したキャストと推測される犯人の捜索任務に就いていたのだった・・・


---------まとめ(反転させて読んでね)------------------
グラール教団自爆テロの護衛に就いたソード達だが、
危険物を持たずに、突如自らが燃え上がるという予想を遥かに超えた手段による自爆テロで、護衛対象の教団幹部を死なせてしまう。
一方、アビューズ、しゃち、肉の三人は、麻薬組織ボス狙撃の犯人探しのためたった三人でモトゥブ全域の調査をさせられていた・・・

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